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第13回「観光産業論」 『教育旅行とインバウンドの取り組み』が行われました。

授業関係
観光産業論の第13回(12/14)は、花巻温泉株式会社の取締役兼営業部長の佐藤寿美氏の講義でした。講義の内容は、花巻温泉における教育旅行とインバウンドの取り組みのみならず、最近注目されている「社会的企業」とは何かに関わる濃いものでした。花巻温泉は、東日本大震災の際に、全国から災害支援のために駆け付けた警察官、関係機関や関連業者の宿泊拠点となり、また避難者の収容、被災者に癒しの場を提供するといった役割を果したことや、教育旅行の営業やインバウンド対策にしても、花巻温泉(株)の営業という位置づけではなく、岩手県や花巻市という枠組みの中でやっているという話がありました。市場経済では経済活動のほとんどは営利を目的に行われることになっています。観光も例外ではありません。かつて、企業が行う社会や地域への貢献は、広報活動の一環として行われてきましたが、今や中身が問われる時代となりました。花巻温泉では、現在、インバウンド対策のために大きな施設整備を行い、従業員の給与の引き上げを行っているということです。前者は災害が起きた時際のインフラ整備という意味合いがあり、後者は企業も社会の一員であるからには当然のことであり、それは「投資」(人的投資)であるという話がありました。企業の役割とは何かを考えさせられる内容でした。そうは言っても事業として営んでいる以上は生産性が要求されます。司会から人手不足に対する対応を尋ねたところ、やはりそこは問題になっているようで、業務見直し(業務設計)が課題とのことでした。対人サービスは機械に置換したりすると品質低下につながりかねない…。そこが悩みどころのようです。
 なお、県内の外国人インバウンド観光の半分をシェアする花巻温泉も実は国内、県内観光客がベースになっているとのことです。国内市場の縮小ばかりが強調され、インバウンドばかりに目が向きがちですが、それは意外な盲点なのかもしれません。

写真1   左:佐藤取締役  右:石川教授



写真2 授業風景



写真3 質疑応答