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第8回「地域活性化論」 『Smart Agriculture in HANAMAKI City ~GNSS基地局を起点としたスマート農業普及?拡大の循環~』が行われました

授業関係
11月2日、花巻市農林部農政課主査の藤沼一志氏と㈱みちのくクボタ担い手推進企画チームの藤原辰徳氏を講師としてお迎えし、花巻市で推進されているスマート農業の取り組みについてお話しいただきました。
 花巻市の農業全算出額は136億円(dafabet手机版,dafa888bet黄金版3年度)で東北市町村順位は第25位、品目の第1位~第3位は米は72億円、果樹20億円、野菜14億円と農業の盛んなまちでもあります。北上川が流れる肥沃な北上平野に位置しています。この平野の地理的な特長を活かして取り組まれているのが、日本一といわれているスマート農業です。その講義をいただきました。
 花巻の農業の課題は経営体数の減少と農業従事者の高齢化です。経営体数は現在の約4000が10年後には約3000と予想されており、農業従事者の平均年齢は70歳です。スマート農業による省力化と効率化での対応を実践推進しています。
 
講義はまず藤沼主査自身が農水省出向前にはあまり認識していなかった「花巻市にはなぜ田んぼや畑が沢山あるのか? 農地に建物は建てることはできるのか? なぜ農地にはそんなに厳しい規制がかかっているのか? そんなに農地を大事にするのには理由があるのか?」等々のQ&A的な解説から始まりました。続いて、「花巻市の農業の現状と課題」、「スマート農業推進に向けた取組」、「スマート農業の課題と現状」、そして「今後の農業における活用」等につき分かりやすく説明いただきました。市内にある1.58万haの田んぼの内3千haが、70の経営体によるスマート農業という実績は、日本一です。先進先導地域として多くの視察者を受け入れています。食の安全保障、農地の果たす多面的機能など学生の認識不足への認識見直し満載の講義でした。多くの学生から「人間の生活の根源に関わる内容であり、農地や農業に関する見方がかわった」というレスポンス(下記)がありました。
 続いて、GNSS基地局を起点としたスマート農業の実践事例を㈱みちのくクボタの藤村氏から紹介いただきました。同社は花巻市に本社があり岩手県と青森県をカバーする東北最大の農機具販売会社です。本社が花巻にあるという事を活かし市役所との連携(GNSS基地局は花巻市が整備)で実現したのがこのスマート農業です。花巻の地理的条件、地域環境資源を活かした地域活性化の見本です。講義はクボタスマート農業(KSAS)の数々の具体的事例を映像資料で解説?紹介していただきました。機器のラインアップ多さにあらためて農業の土着性と多様性、そしてこれからがDX,IoTの時代である事を教示いただきました。講師の職名にもある様に同社(そして市役所も)は農業の担い手支援、担い手つくりも行っています。同社は農家支援のボランティア活動も行っています。大学生のボランティアやアルバイトはニーズがあるので大歓迎とのことでした。藤原氏は本学OBです。後輩に対する就活の心得?アドバイスで講義をしめていただきました。
 講義終了後は、「地域活性化論研究会」を開催しました。講師2名、本学教職員4名で、授業の振り返り、情報交換、意見交換を行いました。

学生の授業レスポンスカードには:
?岩手および花巻の農業に未来を感じた。
?農業の魅力を感じることができた。
?農業に対するイメージがガラッと変わった。
?農地は国が法をつくってまで守るべき重要なものであると感じた。
?スマート農業により多様な人が農業に取り組めるので雇用を生み出せる。革命的である。
?農地の重要性について学ぶことが出来、自分たちには何が出来るかを考えさせられた。
?農地が私たちにとって欠かせないものだと実感した。
?スマート農業は高齢化する農業にとり大切な取組だと思う。
?機材をサブスクリプションの様な形で貸し出すやり方で普及させていくのがいいかなと思った。
?農業の発展や進歩に驚いた。
?これからの農業が気になっていたので魅力的な講義だった。
?食料は「いのち」の源であるから農地に厳しい規制がかかっている事を学び納得した。
自分の命を大切にするのと同じ感覚で農業を大切にしていきたい。
?農地を大事にすることの大切さが分かった。
などがありました。

写真1  左から 藤原氏 藤沼主査 遠藤教授




写真2 授業風景  藤沼主査




写真3 授業風景 藤原氏



写真4  質疑応答



写真5 地域活性論研究会