地域内エコシステムモデル地域協議会で「日本最先進木質バイオマス熱電併給施設」の見学とその利用者殿への学生インタビューを行いました。
お知らせ
dafabet手机版,dafa888bet黄金版4年2月2日、花巻市の「ゆうゆうの里」と紫波町の「百寿の里」で運転の開始された紫波グリーンエネルギー㈱(紫波GE社:山口勝洋社長)のESCO事業見学会を本学がコーディネーターとして開催、この率先導入がなぜ実現したのかの学生インタビューも行いました。
この「ゆうゆうの里」施設に関しては昨年9月5日に専門演習Ⅱ(遠藤ゼミ)でフィールドワークしています(/news/48014)。「ゆうゆうの里」と「百寿の里」は全く同じ設備構成です。今回は「百寿の里」の方は運転状態を、「ゆうゆうの里」は初期トラブル対応の設備改良の現場を見学しました。二つの老人福祉施設では暖房?給湯?風呂用に重油を利用していましたが石油燃料利用の削減を決定し、このシステムを導入しました。この設備は日本最先導の先進的なもので日本中から注目を集めているものです。
まず「ゆうゆうの里」の見学の前に近隣施設の健考館で山口社長から本事業の概要?特徴を座学説明していただきました(写真1)。このシステムの特徴は、ガス化発電用チップ(粒径大、水分10%以下と特殊)によるチップガス化+ガスエンジンでの熱電併給(発電+熱)と、通常チップでのチップボイラーによる熱供給のふたつのシステムを組み合わせたことにあります。これにより、老人福祉施設の熱需要をカバーするとともに発電事業(再生可能エネルギー固定価格買取制度による売電)を両立させました。紫波GE社が事業主体として資金調達し初期投資し、チップや保守運用も自己費用で賄っています。熱ユーザーは石油燃料代金を木質の熱に変えることになります。紫波GE社が地域金融機関(盛岡信金等)、地元資源事業者(紫波町農林公社、二和木材等)、地元工務店/工事事業者と連携することで実現したものです。
続いて「ゆうゆうの里」ボイラー棟に移動し、設備構成について丁寧な説明を受けました。開放点検/補修工事中でしたので機器構造等をじっくり見学出来ました。紫波GE社の社員の方々自らで工事の関わり機器調整のノウハウ蓄積を行っている様子も見学しました(写真2、写真3)。
見学の途中、「ゆうゆうの里」の佐藤昭太事務長に遠藤ゼミ4年生の多田尚平さんがインタビューを行いました。社会福祉法人として日本最先導システムの率先導入に至った先進的な熱ユーザーの思いやその考え方につきお話を伺いました。この設備導入は同所の理事長似内裕氏(故人)の「これからの持続可能な社会の形成には化石燃料への依存は低減していくのが望ましいが、時代がそれについていっていない。この度の話はそれへの具体的な取り組みとなれる。ゆうゆうの里の事業理念にも合致する。率先導入でその道を支援していきたい。」という決断にありました。佐藤事務長からも「これからの子供たちに暮らしやすい環境を残すことは大人の責任だと思う。今回の設備はSDGsにも資する。子供たちに目に見えるかたちで示せる良いモデルであり、環境教育の場になれたらと思っています。」というお話がありました(写真4)。場の提供がなければESCO事業は成立しませんが、この事業の成立は、当エリアにおける紫波GE社の十数年にわたる地道な活動の成果であることが確認できました。
続いて、見学者全員で、紫波町の「百寿の里」に移動。稼働中(発電と熱を併給中)の設備を見学しました(写真5,写真6, 写真7, 写真8)。ガスエンジン発電機の快調な運転音を聞けました。FIT設備発電電力の販売と「百寿の里」へのバイオマス熱供給(温水供給)の販売が成立しているのを確認しました。
見学のラストは、紫波町農林公社のチップ工場見学でした(写真9、写真10)。同公社が主に紫波町内のふたつの利用先(オガールタウンエネルギーステーション地域熱供給とラ?フランス温泉館)へドラムチッパーによる熱チップを供給しています。紫波GE社は、この用地で前出のガス化発電用チップの製造ライン(スクリューチッパーの新設)を検討中(補助金申請中)です。この設備が整備されれば熱電併設備の稼働率が上がると見込まれています(不要な運転不安定を排除)。この事業ではガス化発電用チップ利用の拡大とそのチップ製造体制の確立が今後の課題であることを見学者一同理解しました。
紫波GE社のESCO事業と「花巻市および地域内エコシステムモデル構築事業」の目指すところは一緒です。見学会参加者(写真0:集合写真)には、この地域での今後の連携への発展を予感する見学会になりました。
写真1 座学説明会(@健孝館)
写真2 「ゆうゆうの里」ボイラー棟(チップサイロ)
写真3 「ゆうゆうの里」ボイラー棟(ガス化炉)
写真4 「ゆうゆうの里」佐藤事務長インタビュー
写真5 「百寿の里」(チップ受け入れ設備)
写真6 「百寿の里」ボイラー棟(チップ乾燥機)
写真7 「百寿の里」ボイラー棟(ガス化発電設備)
写真8 「百寿の里」ボイラー棟(チップボイラ―設備)
写真9 紫波農林公社(チップ搬送車)
写真10 紫波農林公社(チップ工場)
写真0 見学会集合写真
この「ゆうゆうの里」施設に関しては昨年9月5日に専門演習Ⅱ(遠藤ゼミ)でフィールドワークしています(/news/48014)。「ゆうゆうの里」と「百寿の里」は全く同じ設備構成です。今回は「百寿の里」の方は運転状態を、「ゆうゆうの里」は初期トラブル対応の設備改良の現場を見学しました。二つの老人福祉施設では暖房?給湯?風呂用に重油を利用していましたが石油燃料利用の削減を決定し、このシステムを導入しました。この設備は日本最先導の先進的なもので日本中から注目を集めているものです。
まず「ゆうゆうの里」の見学の前に近隣施設の健考館で山口社長から本事業の概要?特徴を座学説明していただきました(写真1)。このシステムの特徴は、ガス化発電用チップ(粒径大、水分10%以下と特殊)によるチップガス化+ガスエンジンでの熱電併給(発電+熱)と、通常チップでのチップボイラーによる熱供給のふたつのシステムを組み合わせたことにあります。これにより、老人福祉施設の熱需要をカバーするとともに発電事業(再生可能エネルギー固定価格買取制度による売電)を両立させました。紫波GE社が事業主体として資金調達し初期投資し、チップや保守運用も自己費用で賄っています。熱ユーザーは石油燃料代金を木質の熱に変えることになります。紫波GE社が地域金融機関(盛岡信金等)、地元資源事業者(紫波町農林公社、二和木材等)、地元工務店/工事事業者と連携することで実現したものです。
続いて「ゆうゆうの里」ボイラー棟に移動し、設備構成について丁寧な説明を受けました。開放点検/補修工事中でしたので機器構造等をじっくり見学出来ました。紫波GE社の社員の方々自らで工事の関わり機器調整のノウハウ蓄積を行っている様子も見学しました(写真2、写真3)。
見学の途中、「ゆうゆうの里」の佐藤昭太事務長に遠藤ゼミ4年生の多田尚平さんがインタビューを行いました。社会福祉法人として日本最先導システムの率先導入に至った先進的な熱ユーザーの思いやその考え方につきお話を伺いました。この設備導入は同所の理事長似内裕氏(故人)の「これからの持続可能な社会の形成には化石燃料への依存は低減していくのが望ましいが、時代がそれについていっていない。この度の話はそれへの具体的な取り組みとなれる。ゆうゆうの里の事業理念にも合致する。率先導入でその道を支援していきたい。」という決断にありました。佐藤事務長からも「これからの子供たちに暮らしやすい環境を残すことは大人の責任だと思う。今回の設備はSDGsにも資する。子供たちに目に見えるかたちで示せる良いモデルであり、環境教育の場になれたらと思っています。」というお話がありました(写真4)。場の提供がなければESCO事業は成立しませんが、この事業の成立は、当エリアにおける紫波GE社の十数年にわたる地道な活動の成果であることが確認できました。
続いて、見学者全員で、紫波町の「百寿の里」に移動。稼働中(発電と熱を併給中)の設備を見学しました(写真5,写真6, 写真7, 写真8)。ガスエンジン発電機の快調な運転音を聞けました。FIT設備発電電力の販売と「百寿の里」へのバイオマス熱供給(温水供給)の販売が成立しているのを確認しました。
見学のラストは、紫波町農林公社のチップ工場見学でした(写真9、写真10)。同公社が主に紫波町内のふたつの利用先(オガールタウンエネルギーステーション地域熱供給とラ?フランス温泉館)へドラムチッパーによる熱チップを供給しています。紫波GE社は、この用地で前出のガス化発電用チップの製造ライン(スクリューチッパーの新設)を検討中(補助金申請中)です。この設備が整備されれば熱電併設備の稼働率が上がると見込まれています(不要な運転不安定を排除)。この事業ではガス化発電用チップ利用の拡大とそのチップ製造体制の確立が今後の課題であることを見学者一同理解しました。
紫波GE社のESCO事業と「花巻市および地域内エコシステムモデル構築事業」の目指すところは一緒です。見学会参加者(写真0:集合写真)には、この地域での今後の連携への発展を予感する見学会になりました。
写真1 座学説明会(@健孝館)
写真2 「ゆうゆうの里」ボイラー棟(チップサイロ)
写真3 「ゆうゆうの里」ボイラー棟(ガス化炉)
写真4 「ゆうゆうの里」佐藤事務長インタビュー
写真5 「百寿の里」(チップ受け入れ設備)
写真6 「百寿の里」ボイラー棟(チップ乾燥機)
写真7 「百寿の里」ボイラー棟(ガス化発電設備)
写真8 「百寿の里」ボイラー棟(チップボイラ―設備)
写真9 紫波農林公社(チップ搬送車)
写真10 紫波農林公社(チップ工場)
写真0 見学会集合写真