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第13回「地域活性化論」 『地域を引っ張る産業と人材⑦「地域おこし協力隊の活動」』が行われました

授業関係
 12月15日は、花巻市地域振興部定住推進課課長補佐の菊池剛史氏、現役地域おこし協力隊隊員の今野陽介氏、内田祐貴氏、坊迫舞香氏、中村楓香氏、森川沙紀氏、赤津有美氏を講師としてお迎えして各人の取り組みについてお話をいただきました。身近な分野や年代の近い方々の講義であり学生たちは真摯な面持ちで聴き入っていました。概要は以下の通りでした。

 はじめに菊池課長補佐から地域おこし協力隊の制度について説明がありました。
地域おこし協力隊とは、都市地域から過疎地域等の条件不利地域に住民票を異動し、生活の拠点を移した者を、地方公共団体が「地域おこし協力隊員」として委嘱するもので、花巻市は2016年からスタートしました。この制度は総務省主管の取り組みです。隊員は、一定期間、地域に居住して、地域ブランド品、地場産品の 開発?販売?PR等での地域おこしや、農林水産業への従事、住民生活の支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住?定着を図ります。活動期間は概ね1年以上3年以下。次に掲げる活動経費が特別交付税により支援されます。 A) 地域おこし協力隊員の活動に要する経費:隊員1人あたり480万円上限  B) 地域おこし協力隊員等の起業?事業承継に要する経費。
地域おこし協力隊制度地方財政措置により、隊員の活動と募集等に要する地方公共団体の経費は、特別交付税措置となっています。協力隊員の数は、現在全国で6千人ほど、国としては将来的には1万人まで増やしたい意向です。

次に協力隊の皆さんから取組みの報告をいただきました。
【今野隊員】三重県出身で、今年活動4年目。焼き物(陶磁器)の修行をしながら活動をしています。花巻での活動の後は岐阜県多治見市に移り引き続き焼き物修行を継続する予定です。伝統工芸の魅力―陶芸や和傘と染め物のコラボ、童話村でのイベント(和傘ライトアップ)等についての実績紹介がありました。

【坊迫(ぼうさこ)隊員】滋賀県の出身で、2021年9月より協力隊として活動。エンタメ農業、イベント、狩猟等を行い、田瀬湖エリアを東北一の観光地にすることが目標です。自然と共に暮らすこと、消えゆくものを守ること、地域の豊かさの追求をする、という3つのミッションを持ち、地域内外の人々と協力して、自然と共にお金以外の豊かさも追求する「ぼうまい村」の実現を目指しています。

【内田隊員】花巻市出身で、大学3年生の時に花巻を盛り上げたいと思い、若者を巻き込む活動をはじめて8年目になります。2016年から「イーハトーブまち塾」を立ち上げ、高校生を集めてフィールドワークやワークショップを行っています。「HANALLEYAプロジェクト」では、高校生たちが活動する場の提供をしています。「自分の興味?関心?楽しいと思うことx(掛ける)暮らす地域=地域活性化」と考えており、富士大学生にも地域活性化に関わりませんかとの呼びかけがありました。

【中村隊員】盛岡市出身で今年から協力隊として活動し、資格取得にも挑戦しています。SNSを利用した花巻の観光情報の発信がミッションでゴールは「花巻を丸ごと楽しめる銀河切符」の完成と販売とのことです。テクニックとしてのインスタグラムでのバズらせ方につき技の紹介があり、学生からは、「中村さんのインスタグラムの活用術は、すごく勉強になった」との所感が複数寄せられました。

【森川隊員】大阪市出身。今年からご家族4人で花巻に移住。観光課に所属し特技の英語力で観光プロモーションへの寄与を模索しています。観光業に携わる方々へのヒアリングでネタ探し中。自分が受けた大学時代の講義はつまらなかったので、その回顧を込め、そうならない様にと学生へのメッセージプレゼントがありました。ご本人の大好きな本(絵本『星の王子様』)を引用され、「世の中にとり正しいことが自分にとって正しいとは限らない。大切なものは各人の心の中にある。自分の心を信じて将来を歩んでほしい!!」と学生へエールがありました。

【赤津隊員】福岡出身。今年から伝統工芸の「成島和紙」づくりに取り組んでいます。職業は「エンタメ系のコンテンツ企画開発&脚本家 紙漉き職人見習い人」。応募の動機は「自然の中で生涯現役のモノづくりをしたいという夢の実現」。花巻市の伝統工芸における新商品の開発=成島和紙の作り手となり、和紙ブランドを立ち上げることを、活動テーマとしています。学生からは、「和紙の専門知識について分かり易く要点を絞って話していただいた」「衣食住という日常に伝統工芸を落とし込むこと、現代のニーズに合わせて昇華させているのが興味深い」との所感等がありました。

隊員の方々のお話はいずれもパッションのある熱くインパクトのあるものでした。学生の反応には下記の様なもの(複数同様)がありました(授業レスポンスシートより)。
?一人一人が花巻のことを深く考え、発信をしている。様々な活動に取組んでいることに感 
 動した。
?自分の出身地の地域おこし協力隊のことにも関心を持つきっかけになった。
?いろいろな世代の人が、いろいろなスタイルで楽しみながら花巻市を盛り上げている。ま
た相互に連携協力もしている。すごいチームだなと感じた。
?講師の方はそれぞれの活動を楽しんで多くの人々を巻き込んでいる。こうしたことにより
地域は盛り上がって行くのだと思う。
 
 授業終了後は、地域連携推進センター主催の「地域活性化論研究会」を開催。市役所職員1名、地域おこし協力隊6名、学生1名、教職員3名の参加で、授業振り返り?情報交換?意見交換を行いました。

※なお、地域おこし協力隊制度の詳細は、総務省の地域おこし協力隊に関するサイトにてご確認ください。
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html

真1  後列左より、菊池課長補佐、佐藤寿美氏(産業観光論講師 花巻温泉(株)取締役)、
     内田隊員、今野隊員、森川隊員
     前列左より、坊迫隊員、赤津隊員、中村隊員、遠藤教授


写真2 今野隊員


写真3 坊迫隊員  


写真4 内田隊員 


写真5 中村隊員


写真6 森川隊員


写真7 赤津隊員