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第12回「地域活性化論」 『まちが大きな家族だったら』と『活性化が必要なのか? むしろ沈静化が必要なのではないか。』が行われました

授業関係
12月8日 一般社団法人COCO-ARUBA理事 照井智子氏と社会福祉法人悠和会銀河の里 宮澤健理事長を講師としてお迎えし、『地域を引っ張る産業と人材 福祉の新展開』のお話しをいただきました。

 照井さんは、花巻市のまちなかの商家(お花屋さん)生まれの生粋の花巻人。3人兄弟姉妹の長女、四世代同居の大家族の中で育ちました。「まちに暮らす誰もが、それぞれにとって居心地のいい「場」をつくりたい! 福祉の隙間に落っこちちゃった人のために、起業する!!」と決断した妹さん(COCO-ARUBA代表 髙橋早苗氏)とタッグを組んで、幅広く活動されています。そのキーワードは、「場(バ)」の創造。サポートスペースの「ココ?アルバ(有る場)」では、相談支援事業/指定特定相談支援事業(老?児)を、多機能型事業所の「ココ?ミガクバ(磨く場)」では、就労移行支援/自立訓練(生活訓練)/就労継続支援B型を経営されている。そして、活動創造空間の「ココ?イルバ(居る場)」では、ワークショップ/レンタルスペースを、「ココ?タベルバ(食べる場)ラパン」では、ランチ/喫茶/お弁当を提供。さらに、とりあえずの「ココ?クレバ(来れば)」ではコミュニティ食堂を、ディサービスセンターの「ココ?エルバ(得る場)」では、地域密着型通所介護事業/総合事業(通所介護)を展開し、文字通りまちなかで事業(起業)しています。
まず、照井さんがここまで来るに至った学びの経験(リノベーションスクール@花巻、花巻信用金庫 起業家塾/東北大学地域イノベーションプロデューサー塾等々)の紹介がありました。続いて各事業について、概要を説明してもらいました。照井さんは、各事業において、まちなか育ちの感性、視点、洞察力で立ち向かっています。施設利用者と施設職員が大きな家族の様になって展開されている事業の説明を聴いて感銘を受けた学生が大多数でした(授業レスポンスカードより)。「困りごとを持っている人は、自分が何に困っているかを知らない時がある」、「自分が苦手なこと=誰かの得意なこと」という、学生の心に響くキーワードで講義を締めくくられました。

 講義後半は、トーンは激変しました。広島から花巻に移住し、『“誰かと共に生きること”、“地域を創り出すこと”、“何かひとつあなたにしかできないことを「銀河の里」で見つけてほしい”』を掲げ、地域?地元に張り付いた「高齢者福祉サービス事業」と「障がい者福祉サービス事業」を実現?実践されている宮澤理事長のお話しでした。
まず、「ワードウオッチング」というワークショプを行ないました。各個人が根底で大事にしているものは何かを発見し、自分を見つめ直す演習を行ないました。宮澤氏の「このワークシートがこの授業の最大の成果である!!」と力説された通り、この方法で自分の見直しができたという学生が多数おりました(授業レスポンスカードより)。
次に講義に入り、世界の人口が80億人突破の話から始まりました。宮澤理事長の持論は、「活性化が必要なのか? むしろ沈静化が必要なのではないか。」ということで、そのお考えについていろいろな解説がありました。普段の授業では学べない内容であり、含蓄に富む(学生に吟味を迫るものばかり)ものでした。学ぶべき視点として、「たろし滝の氷柱の儀式に込められた知恵」を教材に「命の縦軸と横軸」の話があり、現代は横軸(現時点中心の経済?社会活動)に偏重し過ぎ、縦軸(生命の連綿)とのバランスの回復が必要、というわかりやすい教示もありました。銀河の里は、単なる社会福祉施設ではありません。銀河の里に集うこと、住まうこと、暮らすことが「芸術×農業×哲学」という宮澤理事長の美意識の体現となっています(集う皆で実践しています)。施設と事業、そして四季折々の美しい風景と暮らしの中でのたくさん笑顔の映像の紹介があって、授業は終了しました。

 講義終了後は、地域連携推進センター主催の「地域活性化論研究会」を開催。照井理事、宮澤理事長、市役所職員1人、市民1人、本学教職員3人、学生1人の参加で、授業振り返り、情報交換、意見交換を行いました。

写真1 左から宮澤理事長、照井理事、遠藤教授


写真2  照井理事 授業風景 coco bazer


写真3 宮澤理事長 授業風景 たろし滝の氷柱


写真4 授業風景


写真5 地域活性化論研究会