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「宮沢賢治から考える」第5回 岩手大学農学部長の伊藤菊一先生による講義

授業関係
5月9日の「宮沢賢治から考える」第5回は、岩手大学農学部長の伊藤菊一先生が〈科学者:宮沢賢治〉「盛岡高等農林学校時代」という内容で講義してくださいました。
秋田出身の伊藤先生は、宮沢賢治研究家でもあった田口昭典先生(盛岡農林専門学校農芸化学科卒。今の岩手大学)に高校の化学を教わりました。その授業の冒頭5分が賢治などの作品の朗読であったことから影響を受け、岩手大学農学部農芸化学科に入学しました。賢治さんは盛岡高等農林学校農学科第二部(のちの農芸化学科)に所属していたので大先輩であり、今回の授業のテーマとして、同じ分野の研究者(後輩)の目線から賢治さんの得業論文(いまの卒業論文)の解説をしてくださいました。

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賢治さんの論文の題は「腐植質中の無機成分の植物に対する価値」で、腐植質中の無機成分が、植物栄養上いかなる価値を有するかという問題について、岩手県における腐植質土壌について、いかなる結果が得られるかを明らかにするための実験を行っていた。
土壌中の腐植質に関する研究は、現代科学においても注目を集める重要な分野であり、研究には古さは全く感じられない。賢治が生涯ただ一つだけ執筆した科学論文を読む価値は非常に大きく、賢治の考え方や性格が垣間見え、自らの研究を雄弁に語っている。
などの説明がなされ、耳に馴染みがない言葉がたくさんありましたがわかりやすい言葉で説明くださり、学生も熱心に聞いていました。

質疑応答では、岡田学長が、「賢治が土壌サンプルとして、県内各地で(資料では4か所)採取したとのことですが、記載されている大谷地土壌とはこのあたりですからもしかするとまさに大学内の土地からサンプルを持って行ったのかもしれませんね」と話すと、伊藤先生も驚かれ、「そうですね、まさにこのあたりかもしれません」とうれしそうにお話されました。

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写真
講義資料より抜粋


伊藤先生と岡田学長(元岩手大学農学部教授)
伊藤先生と岡田学長(元岩手大学農学部教授)