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関上哲准教授「いちのへ町民セミナー」で講演

授業関係
 dafabet手机版,dafa888bet黄金版元年8月22日(木)、岩手県の北いわてエリアに位置する一戸町にて開催されている「いちのへ町民セミナー」(主催:一戸町教育委員会)で、関上哲准教授が講演しました。
 この「いちのへ町民セミナー」は、共通講座と4コース(身近なライフコース、ワクワク体験コース、福祉?生活コース、いきいきコース)があり、各コース4回のバラエティに富んだ講座となっています。
 今回の講演は、関上先生が一戸町出身という縁もあり実現。町では、本学との連携企画として広報していただき、「いきいきコース」(奥中山地区公民館で開催)の第2回目に登壇となりました。
 テーマは「『子ども』孝行」のすすめ」。先生自身のモンゴルでの2年間の体験談を交え、現在の日本そして一戸町、奥中山地区の暮らしの変化について、参加した20名(男性2名、女性18名)の前でわかりやすく、面白く、お話をされていました。
《講演の内容》
「『子ども』孝行のすすめ」
 人生100年時代の到来やAIやIoT社会の中で、時代とともに私達の親子関係の姿も大きく変化しています。しかし、この急激な社会変化の中で「より良い親子関係を築くとすれば、それは何だろう?」と皆で考えてみてはいかがでしょう。きっと将来を豊かに生きる術があるはずです。
今日は、そのヒントを奥中山の気候風土と似ているモンゴル国の遊牧民の生活の中に探してみることにします。モンゴルの人々は、”ハタク”という青色の薄いマフラーのような布を利用し、両親や親しい友人等に自分の気持ちを伝えるといいます。大切な人に幸せや希望を願い伝えるという、今でも大切にしている習慣です。…中略…
日本では、古くから家族から子どもに「親孝行」という言葉を教えてきました。「親に育ててもらったことを忘れることなく、立派に成人して社会で活躍してほしい」と願いが込められている言葉です。
やがて月日は流れ、子は親となり家庭の中心となる時間、特に高度成長期から充実期を迎えると、家庭内で共有する時間が少なくなり、希薄となっていったと感じます。しかし、それは親が一生懸命に働き続け暮らしを支えてきたこと、子どもに対して「孝行」してきたと言えます。これが「子ども孝行」の一つです。
では、これからの人生100年時代社会ではどうか?と考えると、少し恐ろしい結果になるかも知れません。親は「自分達の余生を子どもに頼ることなく生きる」という姿勢が必要となるとともに、逆に子どもは「親の助けがなければ生きられない」社会なるのではと、昨今の様々な社会問題が報道される度、疑問を持たざるを得ないように感じています。
今後も核家族化が進展すると言われています。その中でそれぞれが家族形態を維持しながら、親と子が互いの助け合う、今よりも密接な関係になるのではと考えます。親は自らの健康を維持し、子どもを近くに生活させ、そして支援する「近居」という新しい協働家族形態が生まれると予想されます。このような親子関係を「孝行」と考えると、これも「子ども孝行」と言えるのではないでしょうか。これが私が思う「子ども孝行」の二つ目です。
「子ども孝行」は、そう遠くはない未来に暮らす私達にとって、新しい親子関係を築き、互いに助け合う「共生の時代」に欠かせないものだと思っています。

 本学は、今後も一戸町との連携した企画等を開催したいと考えています。